《葛藤》
逢いたくて
触れたくて
追いかけたくても
何処にいるのでしょう?
その記憶は薄れていくはずもなく
狂おしくて
それでも貴方はまた =2001/05/06= |
《蒼穹》
閉ざされた扉を見つめた。
開け放たれた窓を見た。
まるで昔話のラプンツェル。
迷い込んだ小鳥は、
私を置いていくのね。
ひとつだけの希望は、
貴方はいつでも束縛されてた。
空に走る、光。 =2001/05/17= |
《埋没》
貴方の名前が心に響く。
貴方は何処にいる?
知らぬ間に雨はやんでいた。
恐れの中に見つけた、安らぎ。 =2001/05/16= |
《症候群》 何に追われているのか分からないけど。
壊れていく世界の中で、
崩れていく現実の中で、
たったひとつだけ。
何を失っていくの?
救いの手などあるはず無いのに。
衰えていく記憶。
その目には何も映らない。 =2001/05/14= |
《幻視》
ひとりだけ
あなたと会いたくとも、
たとえ精神が引き裂かれようとも。
苦しみの中にその身を置いても。 逢いたくて。逢いたくて。逢いたくて。
扉を開ければ光が見える。 =2001/05/13= |
《昏睡》
ただ私は眠いだけ。
貴方の顔など見たくないから、 私はただ眠るだけ。 ただ眠るだけ。
生きているのも面倒臭いから、 =2001/05/13= |
《口癖》
ありふれた愛などいらない。
信じても助けてくれない神など嫌い。 嫌い、嫌い、大嫌い。
言葉だけの貴方が嫌い。 だけど、そんな私が一番嫌い。
貴方を嫌う私が嫌い。
嫌い、嫌い、大嫌い。 =2001/05/12= |
《焦燥》
惑うことなど無かったはずが。
疲れ果てた躯はそこにある。 ああ、どうすればいいのだろう。 ああ、どうしようもないのだろう? しなだれた柳のようになれるのならば。 流されるままの草のようになれるのならば。 くすんだ色に包まれながら。
その場に堕ち続けていようと誓う。 =2001/05/06= |
《嘲笑》
大切なものがあるのなら守ればいい。
切り離したい嫌なところがあるなら、
哀れみを乞う前に、
もう、すがりつくのだけはヤメテ。
だから貴方は一人きり。 =2001/04/29= |
《哄笑》
何も見たくないのならば、
何も聞きたくないのならば、
何も言いたくないのならば、
いい加減、僕だけにつきまとうのはやめてくれ。
もう、いいじゃないか。
終わらないのならば、 =2001/04/21= |
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