→POETRY 01←

《葛藤》

逢いたくて
逢えなくて

触れたくて
すれ違い

追いかけたくても
周りは許してくれない

何処にいるのでしょう?
何をしているのでしょう?

その記憶は薄れていくはずもなく
そのぬくもりは忘れるはずもなく

狂おしくて
愛おしくて

それでも貴方はまた
私の前をすり抜けていく

=2001/05/06=

《蒼穹》

閉ざされた扉を見つめた。
それはとても重々しく見え。

開け放たれた窓を見た。
空はとても青くて。

まるで昔話のラプンツェル。
塔に閉じこめられた、お姫様。
決して王子様は来てくれないけど。

迷い込んだ小鳥は、
結局いなくなってしまった。

私を置いていくのね。
私を追いつめていくのね。

ひとつだけの希望は、
希望はいなくなる。
そう、筺に閉じこめられてしまった。

貴方はいつでも束縛されてた。
いつでも自由を追い求めていた。
籠に囲われた鳥のように。

空に走る、光。

=2001/05/17=

《埋没》

貴方の名前が心に響く。
それは紛れもなく、旋律。
暗闇の中の光が見える。
それは間違えようもない、姿。
苦しみの中に見えた希望。
悲しみの最中に見つけた喜び。

貴方は何処にいる?
ただ貴方だけが分かってくれたのに。

知らぬ間に雨はやんでいた。
雲の隙間から、射し込む光。
その下には貴方がいたかもしれないのに。
貴方に会えないのが怖くて行けなかった。
悔いが残ると分かっていても。
胸の痛みが増えると知っても。
貴方のその輝いていた瞳を見ることは無い。

恐れの中に見つけた、安らぎ。

=2001/05/16=

《症候群》

何に追われているのか分からないけど。

壊れていく世界の中で、
ただひとつだけ光り続けているよ。
あれは何?

崩れていく現実の中で、
ひとつだけ形留めるものがあるよ。
これは何?

たったひとつだけ。
ただひとつだけ。

何を失っていくの?
何が蝕まれているの?

救いの手などあるはず無いのに。
未来などあるはず無いのに。

衰えていく記憶。
砕かれていく思い出。

その目には何も映らない。

=2001/05/14=

《幻視》

ひとりだけ
取り残されて。
ひとりだけ
引き離されて。

あなたと会いたくとも、
周りはそれを許してくれない。

たとえ精神が引き裂かれようとも。
たとえ身体が毀されても。

苦しみの中にその身を置いても。
ひとりきりの世界を壊されてしまっても。

逢いたくて。逢いたくて。逢いたくて。

扉を開ければ光が見える。
たとえその光ですら偽りだとしても。

=2001/05/13=

《昏睡》

ただ私は眠いだけ。
月の光が窓から射し込む。
ただ私は眠いだけ。

貴方の顔など見たくないから、
私はただ眠るだけ。
貴方のことなど思いたくもないから、
私はただ眠るだけ。

私はただ眠るだけ。

ただ眠るだけ。

生きているのも面倒臭いから、
私は眠りについた。
死ぬために努力するのも面倒臭いから、
私は眠りについた。

=2001/05/13=

《口癖》

ありふれた愛などいらない。
形だけの同情もいらない。
心に触れない貴方の心遣いが、
一番嫌い。

信じても助けてくれない神など嫌い。
頼んでも姿など見せない天使が嫌い。

嫌い、嫌い、大嫌い。

言葉だけの貴方が嫌い。
なんにも出来ないくせに、
虚勢だけを張る貴方が嫌い。

だけど、そんな私が一番嫌い。

貴方を嫌う私が嫌い。
強さにしがみつく私が嫌い。
いつでもおびえてる私自身が嫌い。

嫌い、嫌い、大嫌い。

=2001/05/12=

《焦燥》

惑うことなど無かったはずが。
迷うことなど知らないはずが。

疲れ果てた躯はそこにある。
項垂れた頭はそこにある。
微睡んだその瞳はそこにある。

ああ、どうすればいいのだろう。

ああ、どうしようもないのだろう?

しなだれた柳のようになれるのならば。

流されるままの草のようになれるのならば。

くすんだ色に包まれながら。

その場に堕ち続けていようと誓う。
愚かでいることを誓う。
例えその躯が朽ち果てようとも。

=2001/05/06=

《嘲笑》

大切なものがあるのなら守ればいい。
それは私には関係のないものだもの。

切り離したい嫌なところがあるなら、
捨ててしまえばいい。
貴方にしか分からないようなこと。

哀れみを乞う前に、
出来ることをやれば良かったじゃないか。
今更後悔しても、
二度と元には戻らないというのに。

もう、すがりつくのだけはヤメテ。
私にも限界はあるのよ?

だから貴方は一人きり。

=2001/04/29=

《哄笑》

何も見たくないのならば、
その目をつぶしてしまえば良かったじゃないか。
そんな勇気があるわけでもないのに。

何も聞きたくないのならば、
その耳を落としてしまえ。
どうせ、そんな気もないのだろう?

何も言いたくないのならば、
何も言わなければいいじゃないか。
話したくてしょうがないのだろう?

いい加減、僕だけにつきまとうのはやめてくれ。
僕という容器が壊れる前に。

もう、いいじゃないか。
君は君なりに迷えばいい。

終わらないのならば、
続けてしまえばいいことを、
何故君は、気付かないんだい?

=2001/04/21=

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