→POETRY 02←

《侵蝕》

寂しさに押しつぶされそうで、
自らを壊してしまいそうで。
ただ死にたくなかったから。
いくら君達に罵られようとも、
無駄に死ぬのは嫌だったから。

僕は残された道を、
とてもとても苦しい道を歩んでいる。

一人じゃ耐えきれなくて。
一人じゃ何も出来なくて。
悩んで、迷って、追い詰められた。
だから目の前に現れた光を、
掴んで、引き寄せた。
光に、しがみついた。

その姿がいくら無様に見えていても、
惨めに見えていても。

赤い光。
薄暗く。
心、安らいで。
眠ってしまった。

その眠りはきっと醒めない。
光に魅入られた僕。

=2001/06/30=

《疲弊》

ぼんやりと空を見た。
星の光に彩られた暗闇。
流れる雲に遮られて、
月の光など見えない。

今、貴方は何処にいる?
僕はここで一人きり。
ずっと一人。
誰も僕を分かってくれない。
貴方がいなけりゃ僕は、
僕は何をすればいいのか分からない。

血にまみれることはないこの腕。
だけど人の思いだけは残ってる。
重くのしかかる罪悪感。
どうして僕は後悔してる?

あまりにも貴方が僕の心を占めていたことが分かる。
いなくなった後に気付く、喪失感。

僕は無力で、何も出来ない。
もう何も出来ないんだ。

誰も、僕を助けてくれない。

=2001/06/30=

《焼却》

灼熱の太陽に
肌、焦がされて。
疼く火傷の痕を
必死に隠しながら。

燦々と太陽は照る。

影の中に入りこむ陽光は、
まだ癒されぬ傷を浮かび上がらせる。

赤く生々しくある火傷痕。
痛みはひかず、しみるだけ。

広がる空。広がる緑。
走る人。走る躰。
目を押さえながら、
光を遮る。

強く責めるような陽光は、
怯える私を照らし出す。

痛みに慣れぬ火傷痕。
痛みはひかず、ますます酷く。

=2001/06/22=

《絶叫》

願うままに。
思うままに。

信じたから、
絶望して。

声、張り上げて、
苦しみ、叫びたくて。

でもそれは叶わぬ夢。

人の目に怯えて、
この身隠したくて。

でもそれは思うだけ。

自分が嫌いで、
全て切り裂きたくて。

でも痛みを恐れて逃げていく。

苦しみ閉じこめて。
悲しみ放り込んで。
怒り沈めぬままに。
無理矢理笑みを浮かべた。

心の痛みだけが、
身体縛り付けて。
そのまま底へ堕ちていく。

私だけの楽園を求めて、

今もまだ蹲っている。

=2001/06/15=

《朦朧》

なにも出来ない私が嫌いで、
なにも言えない私が嫌いで。

涙こらえて、
悔しさ押し殺して、
またココロは『キズ』だらけ。

泣きたくても泣けないで、
いつも一人になれなくて。

簡単なことでさえしくじって、
耐えて、耐えて、
心の中は赤い色。

素直になれたら楽なのに。
全て言えたら楽なのに。

いらないプライド、
いつでも邪魔する。

私の机はキズだらけ。
削られた心の隙間、
埋めるために傷つける。

ねぇ、ここから飛んだら
楽になれるかな?

=2001/06/15=

《悲愴》

貴方は遠くに行ってしまった。
私は一人取り残された。

涙は涸れることなく流れ続けて、
嗚咽も抑えきれずに溢れてしまった。

手探りで暗闇の中を歩いて、
貴方の影を見つけるでしょう。

もうこの目は見えないけど。

光に誤魔化されて、
闇に惑わされて、
水の中に溺れていこう。

苦しみも何もかも忘れるために。

=2001/06/08=

《風花》

ゆるやかな風が髪を濡らす。
穏やかな光は傷を照らす。

罪の意識などもう昔のこと。
忘れてなどいないが、思うことすらない。

小鳥のように空高く翔べたのなら。
この苦しみを忘れることが出来るのなら。

終わることのない罰に嘆き、
果てることない未来を見つめ。

大切なものを守るためならば、
たとえこの身を狂気に堕とそうとも。

=2001/06/06=

《走破》

ただひたすらに走って、
ただひたすらに手繰って。>
思うままに、
感じるままに。

止まりたくても、
足は止まらなくて。
息が切れても、
走り続ける。

誰かが追いかけてくるわけじゃないけど。
気付いたときには走ってた。

誰かがその腕を捕まえてくれるまで、
私の足は止まってくれない。

=2001/06/06=

《傀儡》

糸など要らない。
私は一人で歩けるから。
支えの手など要らない。
いつまでも頼るほど子供じゃない。

生ぬるい粘液の中に
私を閉じこめないで。
甘ったるい『愛情』など
私には必要ない。

だから、私の意思を捨てないで。
また傷ついてしまうから。

だから、私の言葉を踏まないで。
また一人で閉じこもる。

いつかあの空に墜ちることが
できるのだろうか?

=2001/05/31=

《忘我》

幻覚に惑わされて、
迷いは尽きなくて。

選択を迫られて、
結局なにも出来ない。

貴方と別れてから伸ばし始めたこの髪も、
いつの間にか背中で揺れるようになってしまった。

もう逢えないのだろうか?
もう忘れるしかないのだろうか?

悲しみは心に隙間をつくる。
誰でもいいんだ。
この隙間を埋めてくれる人を求めているだけ。
貴方がいない今となっては、
誰でもいいのだから。

=2001/05/22=

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